鵬紙業は印刷・出版用紙の販売をしています。一口に言ってしまえば”紙屋さん”です。
でも、紙屋さんってなにやってるんでしょう?
デザインにあかるい人や広告関連で働いている人だと、青山や神田にある竹尾さんの見本帖を思い出す方も多いと思います。見本帖で扱っているのは、特殊紙と言われるエンボス模様がついたり、色がついていたりといったちょっと変わった紙です。当社でも特殊紙は竹尾さんのものに限らず幅広く扱っていますが、メインで扱っているのは別の紙なんです。
この記事を書いている私自身も、紙って印刷会社さんから印刷物とセットで買うものでしょ? とか紙ってコピー用紙みたいなのを売ってるの? なんてよく言われます。確かに私達の仕事の一部です。一方で私達のメインの仕事は印刷用紙の卸売業になります。
印刷会社さんや出版社さん、広告代理店といった”紙に印刷を行う仕事”をしている企業様に印刷用紙を売ってるわけです。当社はその中でも卸商という二次流通の位置づけとなります。皆様の印刷物や出版予定に合わせて印刷用紙を手配するお仕事です。
二次流通というと古い業界なんですねー、なんて言われちゃうこともありますが、最近の印刷物の手配は多品種、小ロット、短納期という流通側から見るとなかなかシンドい小口当用買いの手配が多くなっています。ここらへん、印刷物のお仕事で紙の手配に関わっている方だとピンと来ることが多いでしょう。
だからこそ、小口手配に対応した二次流通である卸商の出番なんですね。代理店制による多層構造をとっている紙業界ではメーカーは代理店にしか紙を供給しませんし、一次流通である代理店が扱う仕事は大口手配中心だったり、取り扱えるメーカーが限られたりと、規模は大きく価格対応力があるのですが小回りが効きにくい部分があります。そんな時こそ卸商の出番です。
卸商は倉庫を設けて代理店から大口価格で仕入れた印刷用紙を在庫、お客様からの注文いただいた量を印刷機に合わせた大きさにカットして販売します。当社は自社物流、自社倉庫、自社断裁によって、小口や急ぎの手配に対応できるようにしています。そして、代理店ではありませんので、取り扱える紙の種類も様々です。
・今回のポイント
紙屋は印刷用紙や特殊紙を販売するお仕事
紙業界の多層構造は、大口から小口まで規模に応じた対応をするため
卸商の存在意義は、必要な量を断裁して運ぶこと。
次の記事では、印刷用紙や特殊紙がどれ位あるのかというお話をしていきましょう。